神経温存療法とは 〜神経を取らずに済む方法〜 Part2
こんにちは ハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。
前回から神経温存療法(Vital Pulp Therapy)についてお話をさせていただいております。
前回のブログはこちら
https://heartful-konkan.com/blog/16684
前回は感染歯質を除去し終わったところまでになっています。
今回はその後の処置についてです。
露髄(神経が露出している)した場所をM T Aセメントを用いて覆います。
M T Aセメントとは今回のようなV P Tに使用したり、根管治療中のパーフォレーションリペア
(パンク修理)、外科的歯内療法時の逆根管充填などに使用され、
生体内で安全で、水酸化カルシウムを徐放し続けることで治癒を促進する働きがある成分です。
水分量の調整を行いながらしっかり覆えるようにマイクロスコープ を覗きながら処置していきます。
M T Aセメントは硬化に時間がかかるため、当日は仮蓋にして終了します。
細菌が侵入してしまうのを防ぐため、仮蓋とレジンの二重でしっかり蓋をしています。
次の来院日までに痛みや症状が強くなったりしなければ、M T Aの硬化の確認をするため、
仮蓋をきれいに除去します。
M T Aの硬化が確認できればレジンで裏層(補強)を行い、セラミック修復で治療していきます。
口腔内スキャナーで撮影した画像です。
セラミックをコンピューターで設計し、
口腔内にセットして完了です。
患者さんは痛みもなくお食事されているようで、経過良好でなによりです。
あとは他の歯と変わらないようにしっかり予防していくだけです。
神経に感染が起こっていなければ取り除く必要はありません。
一度取ってしまった神経は元に戻らないのです。
すべての歯に適応になるわけではありませんが、
あなたのその歯本当に神経を取らなければならないのでしょうか?
神経を取ってしまうその前に一度ご相談ください。
他の先生も生活歯髄温存療法(Vital Pulp Therapy)についてブログを掲載しておりますので、
是非そちらもご覧ください。
1本でも多くの歯、神経が残せますよう日々診療にあたっております。
ご不明な点があれば是非ご来院ください。