左上5番抜髄-冷たい物がしみて痛い-
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、
「冷たいものがしみて痛い」
抜髄における治療症例です。
23才 女性
左上5番 抜髄
<主訴>
左上奥から2~3つ目あたりの歯が、1週間前からしみるということで来院。
5年前に当院に通院されており、お久しぶりの来院。
<現病歴>
・歯髄の診査
冷水痛(++ 持続痛10s)、温熱痛(+)、電気診(+)
・根尖部歯周組織の診査
打診(+)、根尖部圧痛(+)
sinus tract(-)
プロービングdepth(2mm)
<診断名>
・歯髄の状態(Pulpal):
Symptomatic irreversible pulpits
(症候性不可逆性歯髄炎)
・根尖歯周組織の状態(Apical):
Symptomatic apical periodontitis
(症候性根尖性歯周炎)
<治療方針>
根管治療
<術前レントゲン写真>
左上5番、奥から3番目に大きなむし歯がありますね。
隣在歯の左上4番にもむし歯があります。
また、左上7番の銀歯の中にもありますね。
左上5番は、むし歯が神経に近接してます。
むし歯を追っかけていくと、神経の入り口に到達して
神経治療が必要なことを患者様に説明してから治療を開始しました。
<術前口腔内写真>
むし歯で穴があいてますね。
むし歯を除去していくと、
神経の入り口、根管口部が見えてきました。
神経には血管も含まれますから、出血しています。
プルッとした歯髄(神経)が見えますね。
神経を除去しました。
神経のプルプルがなくなり、出血もなくなっています。
根管の長さを電気的根管長測定器(EMR)で確認します。
根尖から-1mmした長さまでファイルという器具を挿入して長さの最終確認をするためにレントゲン撮影を行います。
根尖まで器具が到達していることが確認できますね。
その長さに基づいてファイルの号数を上げていきます。
号数が上がることで根管が太くなります。
つまり、少しずつ根管が機械的に拡大されるため清掃されていきます。
無事、根管の機械的拡大から清掃・消毒まで終わりました。
痛みもなくなりました♪( ´▽`)
そこで根管充填を行いました。
キレイに根尖まで充填できましたね。
ここまで2回の治療で終えることができました。
この患者様は次回、ファイバーコアにて支台築造を行い、銀歯の型取りになります。
スムーズに治療が進行して、いい感じですね。
おっと〜!
根管治療はこれで終わりではないですからね!!
予後の経過観察がとても大事です。
口腔内の清掃、クリーニングも含めてメインテナンスを行いましょう。
根管治療の経過観察は、3ヶ月・6ヶ月ぐらいの間隔で確認していきます。
よろしくお願い致します。
今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹