親知らずを抜く事で、歯を救う!その2
〜自費になりますが、こんなやり方もあります。〜
この方は、20代女性 同じように親知らずがちょこっと生えていて、その隙間に物がはさまっていた方です。
しかし、この方は、どうしても神経を残したいとおっしゃいました。
そこで、むし歯は、大きかったのですが、神経保存療法(Vital Pulp Therapy)を試みました。
神経保存療法については、別項目(URL)に詳細記載されています。大きなむし歯をしっかり除去して、一部の神経を切断してMTAという特殊なセメントを充填します。そうすると8割方の神経を残すことが可能です。
黄色い部分がMTAです。
赤い部分のむし歯を除去して、MTAが、充填されています。24時間経過して、MTAが硬化したのち、レジン(白いプラスチック)で補強します。
この後に口腔内カメラで撮影して、パソコンでセラミック歯のデザインをします。
白いセラミックが、装着されました。
治療計画、治療内容の説明が済んだ後の
来院回数は、
1回目 神経保存療法
2回目 セラミック修復
と合計2回の来院で白い歯が入りました。
今回は、見えづらい1番奥歯の治療にMTAを使用しました。予後も良好で良い結果が得られたと嬉しく思っています。
「歯を削らない
神経を抜かない
歯を抜かない」
ハートフルの歯科治療三原則です。
(こんなものは、教科書にはありませんよ。)
なるべく自分の歯を残すように、患者さんの希望を聞きながらなるべく良い提案をしていきたいと思っています。
「ちょこっと生えてきた親知らず」
・早めに抜歯する。7番目の歯は、虫歯になりにくい。
・7番目の歯を、簡単なむし歯治療で終わる。
・7番目の歯を、神経をなるべく残す治療を選択する。
・7番目の歯を、神経をとるが、歯は抜かない。
時間軸や予算で治療内容が大きく変わります。
歯科医師とよく相談して「歯を救う」選択をして欲しいと思います。
全ては、患者さんの笑顔のために・・・
下田孝義