歯根端切除術の症例
こんにちは
ハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。
前回に続き外科的根管治療についてです。
歯根端切除術も意図的再植術も外科処置のため、ブログ掲載では出血シーンは編集して、お話をさせていただきますので、もし詳しく聞いてみたいという方がおられましたら、ご来院お待ちしております。
今回は歯根端切除術の症例を少し載せさせていただきます。
根管治療を行いましたが、根尖透過像が大きいこと、根管充填後も腫れが引かないことを悩まれていらっしゃった患者さん。外科的根管治療のメリット、リスクについてお話をさせていただき、歯根端切除での根尖病巣の摘出をご希望されたため、手術を行いました。
写真は手術前。麻酔をした後の写真ですが 部分に膿の出口が残っています。
外科処置のリスクである術後の歯肉退縮(歯肉が下がること)に十分留意し切開を行うと、
2本の歯根にまたがる程の根尖病巣を確認。マイクロスコープを用いながら不良肉芽(炎症組織)を綺麗に除去します。(これは根管治療だけでは治らない。。。)
その後感染が疑われる歯根端を切断し、元あったように縫合をします。(今回の場合保険内診療のためMTAでの封鎖は行っておりません)
抜糸をして治癒した状態。
炎症組織により骨の吸収が大きかっただけに術後のレントゲンでもまだ完全に回復までには至っておりませんが、痛みも腫れもなくなったと患者さんも喜んでおられ、骨も順調に回復しているのがわかります。
どんな外科処置も行うメリット、それに伴うリスクはつきものです。
それを患者さんと共有し、治療を進めることが何よりも手術の成功率を高めるでしょう。
どんな外科処置もやらないで済むのであればそれが一番いい。
しかしやらなければならない状態の時にやらないのは死期を早めてしまう結果になってしまうのです。
ひとりでも多くの、一本でも多くの歯を守れるよう日々診療しております。
お悩みの歯があれば是非ご相談ください。
野田裕亮