歯を救うために(5-②) エクストルージョンの流れ
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、、、
当院における「エクストルージョンの流れ」について説明したいと思います。
5-①、5-③は実際の治療について書いています。
よろしければそちらも参考にして下さい!
①術前診査と矯正器具の型取り
対象歯が適応か、固定源となる隣在歯に問題がないか、
口腔内・レントゲン診査により確認を行います。
適応症例の場合に、矯正器具の型取りします。
②定期的なゴム交換
エクストルージョンは対象歯根管にフックを取り付け、
固定源のワイヤーとフックをゴムでくくり
歯を引っ張り上げます。
そのため、定期的なゴム交換が必要になります。
③最終的なかぶせ物を入れる
エクストルージョン終了後、必要に応じて歯肉の整形
(歯肉弁根尖側移動術)を行います。
そして、最終的なかぶせ物(セラミック)を入れて
終了となります。
むし歯が進行して放置した場合、最終的に抜歯しなければいけないことがあります。
しかし、エクストルージョンを行うことで抜歯せずに歯を残すことが可能になる場合があります。
最後に患者様から質問される内容についてお答えしたいと思います。
<よくある質問Q&A>
- Q 引っ張り上げることで歯根は短くなりませんか?
- A エクストルージョン法により歯根を引っ張り上げるため、通常よりも短くなります。
- 最終的に歯のかぶせ物の長さと歯根の比率が1:1でキープできるのであれば、抜歯せずに十分に生活歯として使えることができると言われています。
- 但し、歯根が短くなる分、他の歯より噛む力のコントロールに注意が必要となります。
- Q 治療中の痛みはありますか?
A ゴムの弱い力で徐々にゆっくりと引っ張り上げます。
治療中の痛みはほとんどないと言われています。
患者様に施術後の感想をお聞きしますと、治療開始から1~2日間は引っ張られるような軽い圧迫感があるそうですが、違和感は少ないそうです。
一般的な矯正歯科治療におけるワイヤーの動きによる痛みはないと思われます。
Q 期間はどれくらいかかりますか?
かぶせ物の歯質を確保するために最低2~3か月間は
引っ張り上げる矯正を行います。
その後、歯肉整形(歯肉弁根尖側移動術)を行います。
期間は歯根の状況によって前後して変わることがありますことをご了承下さい。
“すべては患者様の笑顔のために”
本山 直樹