歯を救うために(29-①)歯根破折
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、、、
「歯根破折」について書きたいと思います。
歯根破折とは、歯を支えている根の部分に
ひびが入り、割れてしまっている状態のことです。
このような場合、
破折部分から細菌感染が起き、炎症を起こします。
歯肉が腫れ膿の袋ができたり、
違和感やまた被せ物などがグラグラするなどの
症状が見られます。
歯が動揺しているのは破折しているため、
被せ物と歯根が接着できなくなっているためです。
しかし、破折は小さなひびから大きなものまであります。
レントゲンでもなかなか判別できないものが
多く見られます。
実際には、マイクロスコープで視認するしかありません。
下の写真は、
最近歯がグラグラするようになってきたということで
来院された患者さんの上顎前歯です。
金属製の土台にセラミックの被せ物が入っていました。
レントゲンでは、破折線が見られませんでした。
CTを撮っても、破折線は破折の方向によっては
写らないことが多いです。
つまり、事前に診断できないことが多いのです。
グラグラの原因を見つけるためには、
被せ物と土台を除去して目で見て確認して、
破折の位置、方向など診断するしかありません。
被せ物と土台を除去しました。
やはり、根が割れていました・・・
金属製の土台は、歯質に比較して
強度が強く弾性がないため、
応力が集中すると歯根破折を起こしやすい
と言われています。
ハートフル歯科では、金属製の土台ではなく
ファイバーコアを使用しています。
このような破折は残念ながら根管治療で
救うことができません…(泣)
破折位置が浅く、破折片が小さすぎて接着できないこと、
そして、引っ張り出す
(エクストルージョン=矯正的挺出法)には、
残る根っこが短くなりすぎるため
(歯根が噛む力に耐えられません)です。
マイクロスコープの実際の破折画像と、
それを図解しながら現状を説明して保存できないことを
理解していただきました。
力及ばず申し訳ないと思っています、、、
こちらに破折歯を救える場合の記事があります。
実際には、破折歯で治療できる場合とできない場合が
あることを御理解下さい。
抜歯を理解された方には、
希望があればインプラント担当の下田先生を
紹介します。
「次回までに、インプラントの小冊子を読んで下さい。
隣の歯に負担のないインプラントについて
少し知っていただければと思います。」
下田先生の予約を取っていただき、
インプラント相談をお願いしております。
ハートフル歯科では抜歯後のフォローも
できる設備とドクターの技術があります。
破折の診断ができるのは、
マイクロスコープによるところが大きいと言えます。
そして、歯を失ってしまった場合にも、
天然歯と同じように咬むことのできるインプラントが
あります。
ハートフル歯科では最先端のCTを導入しており、
インプラントから被せ物までをコンピューター上で
全てシュミレーションできます。
また、それによって安心・安全なガイドを使用した
手術も行うことができます。
根管治療で全てを救うことには限界があります。
しかし、ハートフル歯科ではそれを補って余りある
設備と技術があります。
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹