歯を救うために(41)マイクロエキスカ-根管充填材(ガッタパーチャ)の除去-
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、、、
「マイクロエキスカ」について
書きたいと思います。
マイクロエキスカ?
何ですか、それ??
ドラえもんまではいきませんが、、、
秘密道具の一つです笑笑
テレテレッテレー♪
↓これが、マイクロエキスカです!
主な目的は根管充填材(ガッタパーチャ)の除去です。
ブレードの角度は25°、45°、80°の3パターンあります。
上下、左右に4つの方向にブレードがあります。
ブレード幅は0.2mm、0.3mm、0.5mm
個人的には0.2mmが好きです。
幅が狭い方がより細かい作業ができます。
根尖付近は根管の幅が狭いため、
0.5mmの場合、引っかかってうまく作業できないのです。
なぜ、マイクロエキスカの話をするのかと言いますと
一言で言えば、非常に便利な器具だからです。
数年前より、根管治療を極めようと思い、
根管治療のコースに通い始めました。
岡口先生(虎ノ門開業)のコースを受講した時に
初めて教えていただいたものです。
用途としては、
根管の中をキレイにするための器具です。
マイクロスコープ用の小さなスプーンみたいなものです。
耳かきをイメージしていただけると、分かりやすいです。
岡口先生は、ほとんどこれを使用しており、
ガリガリというよりはソフトに使用するということでした。
当時の思い出としては、使用時に
マイクロスコープ下の場合、特に下顎の歯では
ミラー像が反転するため、慣れるまでにとても苦労した
思い出があります。
難しかったなぁ~笑笑
ここからが本題です。
下図の円グラフをご覧下さい!
円グラフより、
日本の根管治療においては、
そのほとんどが再根管治療(retreatment)と
言えるのではないでしょうか?
再根管治療とは、過去に根管治療が行われた歯に
炎症が起きてしまい、根管治療のやり直しを
行うことを言います。
根管治療の場合、
根管の機械的拡大・清掃・消毒を数回行い、
最終的には根管にガッタパーチャという
オレンジピンクみたいなゴムを充填し、
根管の封鎖を行っていきます。
しかし、根の病気になると
根管壁のその周りには汚れて感染しているガッタパーチャと
感染物質がびっしりついていたりします。
これらの感染物質もマイクロスコープを使用しないと
除去が困難となります。
その除去時にマイクロエキスカが活躍してくれます。
過去に充填されているガッタパーチャは
徹底的に除去するように努めております。
マイクロエキスカは、このような根管壁にこびりついている
場合に耳かきの要領でとても有効です。(この作業に時間がかかるんです。)
マイクロスコープを使用することで、
肉眼では確認できない根管内部を鮮明に見ることができます。
さらにマイクロエキスカを用いて
精密な根管治療が実現することで、
抜歯を回避できる可能性が高くなると
言えるのではないでしょうか…
ハートフル歯科では、1本の歯を残すための
最大限の努力をさせていただいております!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹