こんにちは。
いつもありがとうございます。

ハートフル総合歯科グループの歯科医師 井上貴史です。

今回はなるべく歯の根っこ(歯根)を残すために、根管充填(垂直加圧充填法)について書きたいと思います。

歯の根の治療(根管治療、歯内療法)が終わり、根管内(歯の根の中)を封鎖することを目的に根管充填を行います。
根管充填方法は大きく分けて2つあります。
1つ目は側方加圧充填法、2つ目は垂直加圧充填法です。歯科大学の学生だった頃は、主に側方加圧充填法を学ばせて頂いたと記憶しております。現在は症例に応じて側方加圧充填法と垂直加圧充填法を選択しています。側方加圧充填法についてはまた違うブログ記事に書かせて頂きます。

今回は垂直加圧充填法についてです。垂直加圧充填法の適応症は
1.歯根長(歯の根っこの長さ)が長くない場合(歯根長が長い場合は側方加圧充填法を選択します。)
2.根尖(歯の根の先の部分)も開いていない場合(根尖が開いていると根充材を垂直的につめると根尖外に押し出してしまいます。)
3.歯根の内部吸収(歯根が一部なくなっている状態)がない場合
などとなっています。

担当歯科医師が症例に合わせて術式を選択していきます。そのため側方加圧充填法、垂直加圧充填法の両方の術式を選択できるように勉強しトレーニングしないといけません。

Continuous Wave Condensation Technique(CWCT)について書きます。以前、私が以前ブログにも書きましたPENTORON JAPAN INC.のContinuous Wave Condensation Technique(CWCT)のセミナーで学ばせて頂きた後に抜去歯で練習、トレーニングをして現在はCWCTを日常臨床で応用させて頂きています。セミナーの際に米国歯内療法専門医(根管治療専門医)の根管充填法の第一選択にすることが多い術式のようです。Continuousは持続的という意味でWaveは根管充填材の温度の変化という意味だと思われます。

機材は、PENTORON JAPAN INC.から電熱式根管プラガ スーパーエンド アルファ2、歯科根管材料電気加熱注入器 スーパーエンド ベータ、歯科用根管プラガ BL コンデンサーを使用します。

術式は、

①電熱式根管プラガ スーパーエンド アルファ2の先端の選択・試適、歯科根管材料電気加熱注入器 スーパーエンド ベータのニードル(先端の金属の管)選択・試適

②メインポイント(根管充填材)の選択・試適・根管内に挿入

③加熱した電熱式根管プラガ スーパーエンド アルファ2を根管内に挿入しメインポイントを切断

④メインポイントを歯科用根管プラガ BL コンデンサーを使用して圧接

⑤加熱している歯科根管材料電気加熱注入器 スーパーエンド ベータを使用して根管内に根管充填材を少量填入

⑥歯科用根管プラガ BL コンデンサーを使用して圧接

⑦根管充填完了

以上の流れです。

担当歯科医師の判断のもとに根管充填法を選択します。ご不明な点は担当の歯科医師にご相談ください。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史

医療法人社団徹心会ハートフル歯科